さくらんぼの会とは
~~女性による女性のための終活支援~~
NPO法人さくらんぼの会は、女性のための終活支援を目的として設立されました。
「誰かのため」の活動ではなく、「自分のため」の活動。
「誰かにしてもらう」支援ではなく、「自分で参加する」支援。
「さくらんぼの会」は、次のような問題意識から生まれてきました。
1.長く先の見えない老後を自立して生きる
国民の4人に1人が65歳以上の高齢者という超高齢化社会の日本で、一人暮らしをする高齢者は約600万人にのぼります。
そして、その男女比は1:2と、女性の割合が圧倒的に多くなっています。
高齢女性の一人暮らしには、様々な不安が伴います。
・ 引きこもりや孤独死に象徴される 「社会的孤立」 の問題
・ 判断能力の低下につけこむ悪質商法など 「消費者被害」 の問題
・ 身体能力の低下に伴う 「性的・肉体的暴力被害」
の問題
・ 乳ガン、子宮ガンに代表される 「婦人科系疾患」 の問題
・ 寝たきりや認知症に起因する 「介護」 の問題
・ 少子化に伴い祭祀承継者のいない 「墓」
の問題
など、数え挙げればきりがありません。
生涯独身者だけが、老後「お一人様」になるわけではありません。晩婚化が進み、結婚しても不妊に悩むカップルも多くなりました。夫が先立ってしまえば、お一人様になります。また、子どもを何人産んでも、就職や結婚で、子どもたちがそれそれ独立して別居してしまえば、母親は身近に頼れる人もなく、地域社会の中で、孤独に苦しむかもしれないのです。
「自分だけは、老後、お一人様になる心配はない」と断言できる女性が、果たしてどれほどいるでしょうか。離れて住む子どもや兄弟が、どれほど頼りにできるでしょうか。
平均寿命が86歳を超え、世界一長生きになった今、現代日本に生きる女性は、長く、先の見えない老後を、「一人で自立して生きてゆく力」を養う必要があるのです。そして、その力は、一朝一夕に身につくものではありません。
小学生のころは、学校の先生が国語や算数を教えてくれました。しかし、自分らしい老後をいかに自立して生きるか、そして、自分の死後の相続や墓、遺産管理の問題をどう決めておけがいいかを、教えてくれる先生はいません。正解は、一人ひとり異なります。自分で学び、自分で考えていく必要があるのです。そのため、中高年齢女性のネットワークを造り、問題意識を持つ女性同士、お互いに交流や情報交換ができる場所と機会を持つことが、今、必要とされています。
2.最期まで自分らしく、自立して生きるために
特定非営利活動法人さくらんぼの会は、女性を対象とし、高齢になっても健康で安全に生活すること、社会的・経済的に自立して生きることを目的とした啓蒙活動(セミナー、勉強会、交流会など)を行い、女性が楽しく豊かな老後を送れるよう、サポートしていきます。
また、遺言やエンディングノートを作成することを通して、最期まで自分らしく生きるとは、どういうことなのかを共に考え、今を楽しく生きることができるようサポートしていきます。
3.特定非営利活動法人として
いわゆる「高齢者ビジネス」として、営利企業が提供する介護商品や介護サービスは数多くありますが、お金で買える商品や受身のサービスだけでは、豊かな老後を送ることはできません。
人間が真に幸福に生きるためには、地域社会に受け入れられ、家族や友人とのコミュニケーションを保つ必要がありますが、こうした「社会的地位」や「人間関係」はお金で買うことができないため、営利を目的とする企業の参入する余地がありません。
そこで、非営利団体であるからこそ実現可能なサービスを社会に提供するために、
「さくらんぼの会」を「特定非営利活動法人」として設立する運びとなりました。